「現在志向バイアス」とは?
現在思考バイアスとは、先にある大きな未来の利益の方が大きかったとしても、、今確実に手にできる小さな利益利益を優先してしまう心理のことです。
例えば、半年後に100万円もらえるか、今すぐ50万円もらえるかという選択をしなければならない場合、多くの人は今確実にもらえる50万円を選びます。もちろん、その期間を時間的コストと計算して選ぶ人もいるでしょうが、多くの場合は、ただ目先の確実な利益を優先してのことです。
そして、この現在思考バイアスが、俗に言うチキン利食いという、微益での利確をしてしまうことの正体でもあります。ポジションを保有している時に、多少の利益が乗ると、「今ある利益」を確保したくなってしまうのです。
もちろん、その後に価格が逆行して損失を抱えることになるかもしれませんし、順行して大きな利益を手にできるかもしれません。しかし、投資で大きな利益を手にしたいと考えているのであれば、「今ある利益」ではなくて、「未来の大きな利益」に目を向ける必要もあります。「未来の大きな利益」に目を向けることで、結果として「今ある利益」すらも、取り逃がしてしまうケースももちろんあるでしょう。
しかし、それでもグッと堪えて、時には大きな利益を取りに行くべきです。投資の世界で成功している人の中には、年間を通して多くのトレードで負けて、年数回の大きな波で、負けトレードの何倍もの利益を得ている人がいます。トレードスタイルは人それぞれですので、真似をする必要はありませんが、「高勝率の損大利小」よりも、「低勝率の損小利大」というスタイルの方が、成功しているトレーダーが多いと言われています。
昨今では、自動売買によって、コンマ何秒という短い時間で、日に何度も取引をして利益を得ている人もいますが、裁量でやるならば、やはり利益は伸ばせるところまで伸ばすのが良いでしょう。
利益が一定まで出たら建値付近に決済注文を入れておく、というのも有効な手段です(建値決済やゼロ決済と言われます)。こうしておけば、目先の利益を失う可能性は残りますが、損失を出す可能性がなくなり、大きな利益を手にできる可能性も残ります。また、デイトレードやスキャルピングといったスタイルならば、一定時間チャートから目を離せるというメリットもあるためお勧めです。