FXにおける「認知的不協和」の意味と、その対策について解説

FXにおける「認知的不協和」の意味と、その対策について解説

  • 2020年6月26日
  • 2020年6月26日
  • 投資, FX

認知的不協和→含み損を抱えているのに、当初予定したところで損切りができない

自分の持っているポジションで含み損を抱えてしまい、エントリーする前は「ここまでいったら損切りしよう」、と決めていたにも関わらず、損切りせずにホールドしてしまった経験はないでしょうか?

私はあります。このような時に働く心理現象を、認知的不協和と言います。認知的不協和とは、自身の中で矛盾する事実を抱えた状態、また、その時に不快感を表す社会心理学の用語です。不快感を覚えるだけではなく、事実そのものに別の解釈をつけて、その後の行動を変えることもあります。

例えば、上がると思って買いでエントリーをしたのに、予想に反して下がってしまった場合、損切りする予定を捻じ曲げてホールドしたり、時には買い増して損を取り返そうとしてしまうこともあります。エントリー時には、明確な根拠や自分で決めたルールから損切りポイントを決めているのに、自分が思い描いた動きと違う動きをしたことで、認知的不協和に陥り、「今が絶好の押し目かも」などと、別の解釈を求めてしまうのです。

このような状態の時には、先に説明した保有効果も、損切りが出来ない理由になっていると言えます。予想外に動いた現状に対する不快感→認知的不協和現在持っているポジションへの実際以上の期待→保有効果こういった状況に陥らないようにするためには、投資の場以外での対策も有効です。当初決めたポイントで損切りができない、というのは、自分で決めたことが守れないということです。

そのため、日常生活の中で小さな誓約を用意して、それを遵守するようにしましょう。特別大きな誓約ではなくても、「○時になったら××をする」「ベッドに入ったらスマホを見ない」など、簡単にできる内容でも効果があります。自分との約束を守ったという、小さな成功体験を積み重ねることで、投資の場でも自然と同じように、自分で決めたことが守れるようになっていくことが期待できます。

別の方法として、エントリーと同時に、利確と決済の両方の注文を出しておくのも効果的です。先に述べた自分への誓約を立てるのに比べて、こちらは強制力を利用したものです。損失の限定と同時に、利益も限定されてしまうというデメリットもありますが、損失が無限に膨らむことに比べたら、明らかに良策と言えます。

エントリーと同時に決済注文を出す場合、その後はチャートを見ないようにして、最初に決めた決済ポイントを絶対にずらさない、などの取り決めがあると良いでしょう。精神衛生的にも、値動きに一喜一憂せずに済みます。どういった方法をとるにせよ、含み損を抱えている時は、誰しも正常な意思決定がしにくい状態にあるため、事前の準備としてのルール設定などが必要だと、認識しておくことが重要です。